純碁イベント写真集
池袋で純碁入門イベント
王銘琬九段から池袋での純碁入門イベント(2024年10月5日~6日)のレポートが届きましたのでご紹介します。
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2週前に開催された池袋での純碁入門イベントの報告です。
本来なら、始まる前に宣伝も含めて伝えるべきところでしたが…。
このイベントで純碁入門ブースを担当しました。
写真右は囲碁ブースのチラシです。スタンプラリーのかたちになっていて、石の取り方でスタンプ一つ、純碁対局で一つと、スタンプ二つを与える役目です。
今回は洪道場と一緒にやっています。写真は洪道場主宰の洪清泉四段です。
場所は池袋西口、芸術劇場前の公。10月5日(土)は大西研也六段、6日(日)は私・王銘琬が担当しました。
昼12時から午後7時までの長丁場ですので、応援の皆さんと交代しながら担当しました。
石を取るルールのスタンプのコーナーを担当していただいたお二人、写真奥の右から1人目は丹下さん、2人目は前田さん、ともに中野坂上の教室の生徒さんです。前田さんは純碁から入って一年で5級ぐらいになりました。
純碁対局コーナーを手伝っていただいたのは、なんとあの読売福祉文化賞を受賞した柿島光晴さん。3時間ぐらい打っていただいたかもしれません。ほんとに大感謝です。
ちなみに、柿島さんは全盲で、視力が不自由な方用の碁盤「アイ碁」で教えました。
アイ碁はお子さんに大人気でした。
正確にカウントしませんでしたが、二日で延べ100人ぐらいの方に純碁入門していただけたでしょうか。
すでに打てる方もいらっしゃいましたが、純碁による入門に興味を持っていただけたと思います。
書道教室での純碁入門イベント
王銘琬九段から書道教室での純碁入門イベントのレポートが届きましたのでご紹介します。
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昨日(10月15日)、面白いイベントがありました。
主催者は小池ジョアンナさん。シンガーソングライターですが、囲碁四段。
チラシにあるように、囲碁経験者歓迎ながら、主に囲碁入門をさせようというイベントです。
このイベントを決めたあと、ジョアンナさんは純碁で入門指導することに決めました。
中野坂上に純碁の入門教室があると知り、そこに行き、ケンヤさん(大西研也五段)の説明を受け、決意を固めました。
純碁教室も全面支援することとし、当日私とケンヤさん、天元・結の原さんと総出で、大盤、純碁セットを持っていきました。
会場は藤澤晶子さんの多大なご協力を得て、日本橋泰書会教室で開催、定員30名は満員でした。
囲碁の会は、ジョアンナさんが囲碁のルールを丁寧に紹介したのち、純碁でジョアンナさん対全員の連碁というかたちで進められました。
最後はしっかり純碁で終局です。
その後、ジョアンナさんと私とケンヤさんの三人で、皆さんと石取りゲームと純碁の多面打ちをしました。
多面打ちの後は、ジョアンナさんとチーム戦の方たちと、私やケンヤさんと対局する方たちに分かれました。
最後は純碁対局サイトも紹介しました。皆さん楽しまれたようで、四時間の予定が長く感じませんでした。
ジョアンナさんからは、当日の様子をX(旧ツイッター)に掲載したことや記念写真もお送りいただきました。
大変ありがとうございます。
#囲碁Fantasia
— Joanna ☪︎ (@joan711) October 15, 2023
#純碁 の考案者でもある王銘琬先生、
そして王銘琬先生と一緒に純碁を使った
初心者囲碁教室もされている
大西研也先生にもお越しいただきました!✨
頼もしい先生方にもご参加いただき、初心者から級位者の方まで(中には段持ちの方も!)
とても賑やかで楽しい囲碁会になりました🥰 pic.twitter.com/zQ0P9VQW0X
ジョアンナさんはシンガーソングライター。そのような方が囲碁入門を教えるというのはとても珍しく、いろいろな可能性を感じさせました。
今後「純碁」という方法に乗っていただき、多くのジャンルで普及につなげていけるといいですね。
こちらはジョアンナさんの公式ホームページです。
無料体験イベント「トッププロによる入門教室」開催
王銘琬九段から純碁による無料体験イベントのレポートが届きましたのでご紹介します。
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9月24日(日)、「トッププロによる入門教室」の無料体験イベントを開催しました。その報告です。
参加者16名、今日は正味1時間ほどしかないので、石取りゲームで目を慣らした後、無理に「上手な終局」を教えず、「両パス終局」だけ紹介して、対局していただきました。
皆さん楽しまれているようでした。
ケンヤさん(大西研也五段)とやるのは初めてですが、とても楽しいものでした。
最後は天元・結の原さんが10月開始の教室をアピールしました。
台湾の純碁活動レポート
王銘琬九段からのレポートです。
台湾海峰棋院が全国女子囲碁大会の会場で純碁コーナーを設置、開催しました。
動画もあります。
こういう大会は付き添いが多くなります。
台湾ですとその方たちが囲碁を打てる率は低く、いつも退屈していました。
その中の囲碁を覚えたい方たち向けに純碁教室を開催、数十人が参加されました。
会場はいつもより笑顔が溢れていたようです。
電気通信大学「コンピュータ囲碁講習会」で純碁講義
王銘琬九段からの純碁活動レポートです。
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5月20日、電気通信大学の「コンピュータ囲碁講習会」で純碁を教えました。
「コンピュータ囲碁講習会」はコンピュータで囲碁のプログラミングを覚えたい方に対する講習会です。
大学生の他一般の方も参加できますが、例年半分くらいの方は囲碁が打てません。
そのため午前10時~12時の時間で純碁による入門教室を行うことになりました。
会場の参加者25人、zoom参加7人で行われました。
あらかじめ純碁対局サイトを紹介しましたので、スムーズに対局に入れました。
教室の性質上、1時間で対局が終わり、その後コンピュータ囲碁との関係の説明に入ります。
●囲碁のスコア計算法
純碁 = 石の数
囲碁 = 地の数
コンピュータ囲碁 = 石+地の数
2時間の間でしっかり説明できることではないですが、純碁の力を借りて、なんとか時間内でまとめられました。
この教室を主催する電通大伊藤毅志先生はじめ、コンピュータ囲碁関係の方たちも多く来場したので、とても意義ある入門教室になりました。
扇興杯フランス代表のニョシさんが純碁教室来訪
王銘琬九段から最新レポートが届きましたのでご紹介します。
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女子棋戦の扇興杯は今週末開催され、世界各国から選手を招待しています。
今年のフランス代表ニョシ・カオさん(パンフレットの表記は「ゴック・カオ」となってますが、本人は「ニョシ」と呼んでほしいようです)はストラスブール在住、長年、純碁(ストラスブール・ルール)で入門指導しています。
今回、来日の機会で「純碁活動の見学をしたい」との連絡がありましたので、3月1日、豊島区民ひろば椎名町の純碁教室に参加していただきました。
区民ひろば椎名町の教室は「純碁教室」が正式名、そして自治体が主催する正式活動です。
教室は15:00開始ですが、始まる前にニョシさんと1局対局しました。
八千代市の小学校で純碁指導
囲碁文化継承の会の山下功会長から、純碁指導のレポートが届きましたのでご紹介します。
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千葉県のボランテイア情報誌に「NPO法人囲碁文化継承の会」を載せているので、思わぬところから子供たちの囲碁指導の依頼が舞い込む。
八千代市立萱田南小から、年間8時間の「日本文化クラブ」の枠を使って、「生徒たちが囲碁を知りたいのですが」と教頭からの話である。
行ってみて驚いた。八千代市の郊外地区に立派な市の総合学習生涯学習プラザが併設され、プールなどは市民と施設を共用利用している。教室はオープンスペースで明るく開放的な作りになっていて、11年前に新築されたモデル小学校である。
生徒20人に45分間で囲碁に触れてもらうには、純碁ルールで対局してもらうにかぎる。
まずは囲碁の歴史に触れてもらおうと、殷代の石の碁盤、正倉院の碁盤、隋代の貴女が碁を打っている壁画、源氏物語絵巻から囲碁を楽しんでいる貴人の絵を観てもらう。
次に純碁7路盤のルール説明とサポーター浅野さんとの模範碁を見てもらい、すぐに生徒同士の対局に移る。30分間でほとんどの生徒は一局打ち終わり、多い生徒は3局打っていた。顧問の先生に「囲碁に興味をもった生徒が囲碁クラブを作ったら声をかけてください」と頼んでおいた。(記・山下功)
シューレ葛飾中学校で純碁指導
囲碁文化継承の会の山下功会長から、純碁指導のレポートが届きましたのでご紹介します。
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都内のフリースクール中学校で2015年から3年間囲碁指導をして、東京都中学生囲碁大会に参加するようになった。
以来、最初の囲碁授業で1回1時間だけ入門講座を続けている。
去年に続き今年もコロナ禍ながら7月1日に行われた。大雨注意報で参加者が少ないかと思ったが、30数名集まった。
1時間の指導では、純碁ルールが適している。
囲碁の歴史に関する写真パネルを見せた後、マナーとルールを説明して純碁ゲームを始める。
7路盤での純碁は勝ち負けがはっきりし、時間がかからないので数多く対局できる。
生徒たちが夢中で対局しているので、締めの挨拶で「また東京都中学校囲碁大会に参加しよう」と呼びかけた。
二人の生徒とINGOで打つ約束をした。
毎週指導できるボランティアの岩佐さんと伊藤さんに本式ルールでの指導をお願いしたので、囲碁が根づくと期待している。(記・山下功)
王銘琬九段・特別レポート「台湾で純碁入門を実演したテレビ番組」 5/17
新型コロナが流行する直前、台湾のテレビ番組の中で純碁の入門を実演し、数多く放送されました。今回は三つの違うタイプの番組を少し詳しく紹介します。
なぜこの特集を組んだのか、冒頭で話したくなりました。いま日本はコロナで普及活動が大変ですが、台湾と同じように、テレビの一般番組で碁を教えることができるのではないでしょうか。
台湾の芸能人と比べたら、私の知名度はけっして高くありません。それでも「囲碁を打てるようにします」ということで、多くの番組が飛びついて(?)くれたわけです。
日本でも私より人気者を出演させ、「すぐ囲碁が打てる」企画を売り込めば、大いに興味を示していただけるのではないでしょうか。そして囲碁は無限に「その次」があるわけですから、一般の番組の中に常時囲碁を登場させることが可能になります。
台湾はケーブルテレビの普及率がほぼ100%で、リモコン一つで操作しますので、地上波の優位性が日本より少ないと言えます。
また、人気のある番組は複数のチャンネルで放送したり、繰り返し再放送されたりすることもあります。
【單身行不行】
最初に紹介するのは「單身行不行」という番組。日本語に訳すと、「おひとり様は如何でしょう」という感じでしょうか。
「おひとり様」がメインテーマながら、恋愛全般の話題を扱います。
司会者の邱沁宜さんは人気司会者で、番組は彼女に合わせて企画されたような感じです。
上の写真は、私が邱さんと純碁を打ち始めるところですが、番組自体はこの配置のように、邱さんが左に座り、その切り盛りで4人のゲストが発言する進行になります。右側の二人はどちらかというとレギュラー、正面の2人はその回のゲストになります。
正味45分ぐらいの番組のなかで理由をこじつけ(笑)、邱司会者に純碁を教えたわけです。蛇足ではありますが、邱さんは碁石を触るのはもちろんはじめてで、そもそもいままで自分が碁を打つことは考えたこともなかったそうです。
視聴者も一緒に覚えるということで、碁盤をアップにし、石を取るルールを説明したあと、すぐに対局。言葉で誘導してはいますが、このように邱さんはいいところに打っています。
調子にのってもう一枚貼りますが、立派な対局風景が放送されているわけです。
最後しっかり石を数えて終局しています。
その後、邱さんは囲碁初対局の終局図の写真をFacebookに載せています。
完全にぶっつけ本番だったのですが、番組中囲碁をやっている時間は約12分、「10分で覚える囲碁」の看板どおりだったと思います。
興味がありましたら、番組はこちらからご覧いただけます。
【大雲時堂】
次に紹介するのは「大雲時堂」という番組、こちらは基本的には時事トークの番組です。
タイトルについて説明しますと、日本のテレビ番組「深夜食堂」が台湾でも大ヒットしたため、「〇〇食堂」という命名も大流行りです。
「食」と「時」は台湾では同音ですので、時事番組にかけました。また司会の「李四端」さんはジャーナリストながら、料理にも造詣が深く、この番組はゲストを招き、李さんの料理をいただきながら時事トークをするスタイルで進行します。
番組はこのようなセット(写真上)になっています。こうなると、おいしいものをいただいている写真も載せたくなりますが、そこは割愛します。
そのうち司会の李さんは純碁の道具を紹介し、純碁タイムとなります。
この番組の製作は気合が入っていて、大盤まで作っていただきました。その上でルールを説明、対局を始めるのはお決まりどおりです。
李司会者は自分で白を持ってしまったので、それもよかろうと私の先番ではじめました。彼ももちろん囲碁は初めてですが、取ることについてのみ込みがよく、ご覧のようにすぐ3子を取りにいっています。
この番組は製作側が作った石数が足りず、残念ながら終局まで打てませんでしたが、李さんはゲームをよく理解できたようでした。もちろん司会者よりも視聴者に理解していただくのが目的ですが、番組側が字幕などを入れたり、見る方も打てる気になったではないでしょうか。
このように一本の番組で時事トークして、料理を食べながら紹介し、囲碁の入門もできます。
番組はこちらからご覧いただけます。
【名人書房】
最後に紹介するのは「名人書房」。タイトルどおり、読書番組です。ちょうど私と妻の両方とも台湾で本を出版したところですので、この番組に出る大義(?)は十分です。この番組が録画された場所は「欒樹下」という名の読書喫茶で、そこで純碁講座を数回開催しています。店の中は純碁セットが常備され、純碁なら従業員が相手をしてくれます。
この番組は最初から純碁対局になりました。というのは、私の新刊は「純碁盤石と手引書のセット」だからです。日本の幻冬舎純碁セットは玩具あつかいですが、台湾ですと本が入ってますので、書店で本の扱いになります。
編集が入りまして、1分ぐらいで対局終了となりましたが、終局場面をお見せし、「石数が多い方が勝ち」を伝えることができたと思います。
司会の詹慶齡さんはこの後、純碁アプリでかなり高レベルまで進んだと聞いています。
番組はこちらからご覧いただけます。
というわけで、どんなテレビ番組でも、そこで囲碁入門を教えることができたことを紹介させていただきました。
恥をしのんで(笑)特集したのは、日本でもこのようなことは必ずできる、と思うからです。短い時間の中で楽しみながら、誰もが囲碁を理解できるのです。
いま囲碁を楽しんでいる私たちは「純碁が打てれば、囲碁が打てる」、そう考えることができれば、囲碁の敷居がなくなります。そしてその後の楽しみ方を用意すれば、囲碁人口を増やすのはむずかしいことではありません。
「だれもが囲碁が打てる社会」、その道筋はできています。
王銘琬九段・特別レポート「台湾でいま行われている純碁講座」 5/17
台湾にはコロナ前に何回か純碁の紹介に行きました。
その結果、純碁の良さを理解していただき、いま自ら純碁講座を行なっているところが三つあります。
まず「紀州庵文学森林」です。こちらは台北市の文学館にあたるところ、名前からわかるとおり、紀州とゆかりの建物も文化財として保存し、活用しています。ここで私が純碁講座を行ったとき、囲碁を知らない職員が覚えて、自分から純碁教室を開催するようになりました。
上は今年(2021年) 2月24日に行われた講座、地域密着型を目指していますので、参加者は近所の高齢者が多い。また世代交流もメインテーマですので、親子や孫世代の参加も大歓迎です。
紀州庵の講座は昨年から今年5月までほぼ月一回やっています。台湾でコロナ陽性は一日ゼロか、出ても数人まで、電車、スーパー売り場などのパブリックスペースではマスクが必要ですが、それ以外はほぼ平常運転(※)です。
※:5月中旬頃から新型コロナの感染者数が増加したため、現在とは状況が異なります。
次は「海峰棋院」です。
海峰棋院は囲碁の向上、普及を目的とする組織。プロ棋戦から普及活動まで多くのイベントを主催、または協力しています。いち早く純碁に関心を持っていただき、講座を見学したり、人的応援をいただきました。
下の写真は台湾のお寺の門前広場で純碁講座が行われたときのものです。スクリーン、大盤、録画などの応援をいただいています。
昨年秋ごろから自主的に純碁講座の開催にのりだしました。
月一回で開催していましたが、今年に入ってコロナの影響もあり、二カ月に一回ぐらいになりました。場所は「文学森林」を借りてやることが多く、下の写真2点はその風景です。
棋院ですから、教える人に事欠くことがなく、イケメンの先生が教えたり、「文学森林」の講座とは違う内容になっています。
あとは花蓮にある東華大学です。
東華大学とは囲碁AI「GoTrend」の開発仲間になりますが、大学の研究室を主宰する顔士浄教授はもともと普及の方にも大いに関心があります。
花蓮では私が2018年に200人の「親子純碁講座」を行っています。
それから単発ながらお子さんや高齢者の集まりでは時々純碁を教えています。
下の写真二枚は今年3月27日花蓮で行われた「小学囲碁営」(小学校囲碁キャンプ)設営、講座の風景です。
台湾の一般囲碁対局は、大半は日本と同じ日本ルールを使っています。それでも多くの方に純碁に賛同していただいて、実際入門に使っている現状はとてもありがたいことです。
もちろん純碁で打てるようになっただけで、みんな囲碁ファンになるわけではありません。その後対局や指導を受けられる環境があって、囲碁がどんどん面白くなっていきます。
純碁から入門しても内容は碁と同じですから、棋力があがれば、必ず地がわかるようになり、そうでない方と同じように打ちます。つまり棋力がつけば解消する問題なのです。そしていままでの入門、初級も同じように、対局するための棋力の問題があります。
初心者が対局を楽しむためには終局ができないとならないし、そのためには大雑把ですが15級ぐらいの棋力が必要です。そこまで初心者は辛抱するよりありません。
純碁から入門しても、15級ぐらいの棋力になれば、同じような碁を打つわけですから、純碁から入門することで、悪影響や心配などないことがわかります。
純碁は囲碁の敷居をなくし、間口を広げ、自立するまでの期間を楽しめるようできます。純碁による入門が普及すれば、囲碁人口の増大に必ずつながることでしょう。
有楽町で「超初級講座」を開催
2020年11月15日(日)から6週連続で、王銘琬九段による「超初級講座」が日本棋院有楽町囲碁センターで開催されました。同教室の模様を、王九段のレポートでお伝えします。
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昨年10月まで、日本棋院有楽町センターでの純碁入門講座が行われました。
その続きとして、「超初級講座」が11月15日~12月20日(日)に6週連続で行われました。
入門講座の参加者から「もっと続けたい」という要望を受けてのことですが、その一方で「ルールは分かるが対局にまだ自信がない方」という一般の参加者も募集しました。
純碁から覚えた方とそうでない方が一緒に対局できることを実証できるチャンスでもあります(いままでも多くの方が純碁で入門し、普通に囲碁ファンになっていますので、実証済みではありますが)。
第1回の講座は参加者13人でした。そのなかに一人一回だけの方がいらっしゃいました。
入門講座から6名参加されましたので、純碁から入門の割合がちょうど半分になりました。
純碁からの入門組は、最後に9路盤対局していますので、この講座では純碁のことはふれないようにし、一般組とまじって最初から普通に「地の対局」をしました。
一般から参加された方6名は当然ながら棋力に幅が少しありました。
対局しても問題ない方は2名ぐらいいましたが、あとはやはり「対局に自信がない」ということでした。純碁から続いている組も似たような状況です。
そのため、対局に自信がない方はまず私と対局し、自力で対局できる方たちは交流対局していただき、あとで私が指導碁ということにしました。
2時間の振り分けはだいたい
講義30分、 6面打ち30分、休憩10分、アドバイス・まとめ20分、6面打ち30分。
こんな感じで、6回通してさせていただきました。最後の「まとめ」を指導碁の前にしたのは、対局がのびてもいいように、という理由からです。
対局はすべて9路盤、1回目のわりには、まとまったかと思います。
交流試合が熱戦になり、休憩時間に食い込み、全教室が観戦するようなこともありました。
純碁からのもちあがり組は「地は石の貯金箱、その数を比べるだけでいい」ことを再確認できたと思います。
唯一の誤算は、コロナ対策のため、盤の距離を大きくとりましたので、9路盤6面打ちでもけっこう疲れたことです(笑)
2回目は石の連結を中心に、その後、毎回重点テーマを決めて講義しました。そして講座の目的は「自信もって対局できること」ですので、終局について、毎回多くの時間をさきました。
左下は2回目の写真。3回目は「眼形」(写真中央)について、4回目は「ナカデ」(写真右)について、それぞれ講義しました。
そして5回目から13路対局(写真左下)をしていただくことができました。
6回目は対局しながら終局の最終確認、最後の一局は早く終わった皆さんが観戦して終わりになりました。
講座では対局を通じて
1.着手は自分と相手とのグループの接点に向かおう。(最後のダメツメにしても同じこと)
2.簡単な攻め合いさえ分かれば怖いことはない。
この二つをアドバイスしました。
最後には皆さん対局できる自信がつき、なんとかこの講座の目的を達成できたかと思っています。
とは言っても、いまの囲碁事情では、いきなり碁会所の門をくぐるのもハードルが高いので、あとはその後13:00から同じ場所で開催されている「楽翔会」で打てるようにお願いしました。
残念なのは、途中からコロナの事情が厳しくなり、参加者に影響してしまいましたが、それでも最後は6人来ていただけました。
また、有楽町囲碁センターの森岩さんには設営から途中の指導など手伝っていただき、大変助けられました。この場を借りて心からお礼を申し上げます。
最後のまとめになりますが、コロナの悪条件下で、いろいろ普段通りとはいかないですが、
☆純碁から入門しますと、12回の講義で13路盤が打てるようになることが分かります。
☆参加者は女性が多数を占め、女性が囲碁を覚えるモチベーションが高いことが分かります。
安心して自力で対局できる道筋を提示できれば、囲碁人口を大きく伸ばすことができます。囲碁の敷居をさげ、「純碁で打てるなら囲碁が打てる」とするのが、一番効果のある方法に違いありません。